日本大学理工学部機械工学科堀内・安藝研究室Vehicle Dynamics and Control Lab.

研究テーマ

知的ドライバ支援システムの設計と評価

ドライバーの運転操作を助け,より安全な,より快適なドライビングを実現するため,ドライバー支援システムと呼ばれる新しいシステムの開発が盛んに行われています.これらのシステムはドライバーの不適切なハンドル操作を補償したり,スレーキ操作の遅れをカバーしたりするように設計されています.

しかし,現在のシステムはドライバーの意図とは関係なく,予め決められた条件で支援タイミングや支援の量を決めているため,ドライバーによっては支援が遅れたり,あるい余計な支援をしてドライバーを煩わせたりする可能性があります.このような問題を解決するためには,支援システムがドライバーの意図を検知し,それに応じた適切な支援を行うことが必要であると考えられます.

この研究ではドライバの運転操作から運転意図を推定する方法について検討しています.現在はベイジアンネットワークと呼ばれる確率的なモデルを用いてドライバの意図をモデル化することを試みています.この方法ではドライバーの運転操作(ハンドル,ウインカー,ブレーキ,アクセル)の時系列データから,確率的に最も可能性の高い運転意図を確率伝播法と呼ばれるアルゴリズムで推定します.この方法の有効性をドライビングシミュレータによる実験で確認しています.

下のグラフは実験データからドライバーの意図を推定した一例です.右折,左折,右車線変更,左車線変更,車線追従の5つの運転意図をリアルタイムで推定しています.

関連する論文

  • Yoshino, M. and Horiuchi, S., Brake Assistance System Based on Driver’s Behavioral Estimation, Proc. 10th International Symposium on Advanced Vehicle Control, Loughborough, UK, August, 2010
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