科目名 弾性学II  

2単位

駿河台校舎

機械工学科  

3  

後期  

クラス  12  

担当者 加藤保之 

 

学習目標

 弾性学Iは歪エネルギー原理や弾性安定原理(座屈現象)などを、主として棒部材を対象に学習してきた。弾性学IIでは、更に2次元の広がりを持つ構造物に対して外力が作用する場合を考え、物体内部の詳細な応力分布や変形を力学の原理に基づき解析的に求める方法を学ぶ。

 具体的には、2次元弾性論と平板の曲げ問題がこの講義で主に説明する内容であり、テンソル解析を導入した連続体力学の初歩を学習する。 

授業形態
及び
授業方法

 板書を中心とした講義形式で行う。従って、講義内容を要領よくノートにとることが必要である。

 固体力学に関する基礎的な原理及び理論の習得を目指したものであるので、出来る限り基本原理の誘導や証明(数学的記述を含む)を詳細に解説する。
 尚、理解を深めるために、講義内容の区切りに、レポート(課題)を数回出す。

履修条件

既に、材料力学IIIIIIを修得している者が望ましい
初等関数の微積分や線形代数が理解できること 

 

授業計画

1

弾性学IIの講義概要と授業計画(学習範囲)、講義の進め方と学習の方法、成績の評価についてなど、弾性学Uの講義内容の紹介
応力解析の基本的な考え方、2次元、3次元での一般変形場の応力の定義 

2

一般変形場における変形の幾何学、2次元、3次元での歪の定義、歪テンソルとスピンテンソル 

3

2次元、3次元での応力の釣り合い式、
フックの法則、平面応力、平面歪 

4

応力の座標変換 

5

主応力(主歪)および主軸、応力の不変量、
境界条件 

6

歪の適合条件
エアリ(Airy)の応力関数 

7

2次元問題の支配方程式(微分方程式)、
簡単な応用例(1) 

8

極座標系における微分演算子(直交直線座標系から極座標系への変換)、
極座標系での支配方程式(微分方程式)  

9

極座標系での応力関数

簡単な応用例(2): 厚肉円管、孔あき平板の応力分布、き裂周りの応力分布等の紹介 

10

平板の曲げ問題における応力と断面力の関係 

11

平板の曲げ問題における軸力、剪断力、曲げおよび捩りモーメントの釣り合い式

12

平板の曲げ変形の幾何学、断面力と変位の関係、支配方程式(微分方程式)

13

応用例(1)− 矩形平板の曲げ問題

14

応用例(2)− 円板の曲げ問題

15

平常試験とその解説

 

その他

教科書

教科書は用いず講義を進める。ただし、必要の都度プリントを配布する。 

参考書

小林 繁夫、近藤 恭平  『弾性力学』  培風館  1987
岸田 敬三  『材料の力学』  培風館
S.P.Timoshenko and J.N.Goodier, Theory of Elasticity, McGRAW-HILL, 1983, 19 edition

成績評価基準

定期試験80%、レポート(出席状況も考慮する)20%  100点満点に換算して60点以上を目標が
達成されたものとし、合格とする。 

質問への対応

質問は、下記の場所で随時受け付ける。質問や面会の予約可能(メールアドレスは、下記の通り
)
 

研究室又は連絡先

駿河台校舎 タワースコラ17階 S1717室、加藤研究室 E-mail: kato@mech.cst.nihon-u.ac.jp 

学生へのメッセージ

 

 

 


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