研究の概要
 振動や運動を制御するにはその加速度,速度,変位情報を検出できるセンサが不可欠である.
しかし,昨今小型速度センサには適当なものが存在しない,そこでこのセンサの開発研究を行う.



 近年,建築構造物の高層化による振動公害の対策として,アクティブ制振が盛んである.地震時などにおける構造物の振動を抑えようとするとき,アクティブ制御では構造物の揺れの変位・速度を測定し,それを打ち消そうとする外力を与えるフィードバック制御が一般的である.そのため,構造物の状態量である 変位・速度を測定するセンサの重要性は高い.
 そのためのセンサとして従来型にない長所を持ったサイズモ系型サーボ速度・変位センサ 適していると考えられる.その長所とは,従来型のセンサと比較し,より小型軽量,低コスト,さらに速度と変位を一つのセンサでしかも同時に測定することのできるというものである.  ただし,近年の構造物の高層化に伴う固有振動数の低下のため,より低周波の状態量を測定することを前提として上述した機能を実現しなければなら ない.しかし,このセンサの測定範囲はセンサ自身の固有振動数以上なので,低周波数の測定を可能にするために,内部質量を大きく,剛性を低くすることが必要となり,これではセンサの大型化,脆弱化を招く.そこで,本研究ではサイズモ系型変位・速度センサを試作し,センサがもつ状態量をサーボ機構にフィードバックすることで固有振動数を下げ,低周波領域の測定及び小型化を実現する.
振動センサの種類 開発したセンサ
実験結果        新たな問題
    
速度・変位センサの開発P1