研究テーマ
タイヤバースト発生時のドライバ運転行動計測および運転支援システムの開発
近年,高速道路では車種を問わず,タイヤのバーストに起因した交通事故が発生しています.走行中における突然のバーストは,車両の操縦安定性能を低下させ,ドライバに異常行動を引き起こすため,重大な交通事故に発展する可能性が高いと考えられます.それにもかかわらず,走行中のバーストに関する研究報告は極めて少ないのが現状です.高速道路走行中にタイヤがバーストするとタイヤ径とコーナリングスティフネスの減少により車両動特性は急変しますが,ドライバが動特性急変後の車両を正しく認知・判断・操作することは困難です.したがって,タイヤバースト時の安全性向上とドライバの負担軽減のため車線維持支援システム(LKAS)の研究開発が必要であろうと考えられます. 我々の研究室ではタイヤバースト発生時の交通事故低減のため,タイヤバースト発生時のドライバ運転行動の計測および運転支援システムの検討を行っています.

実験で使用するドライビングシミュレータ
本テーマに関する一連の研究にご支援いただいており,研究を推敲できております.心より感謝申し上げます.
研究発表
- 安藝 雅彦, 井梅 拓海, 國枝 航輝, 添野 航也, 堀内 伸一郎, タイヤバースト発生箇所によるドライバ運転行動の検討, 自動車技術会 春季学術講演会(2024) pdf
- 神谷 武志, 高橋 直希, 安藝 雅彦, 堀内 伸一郎, 視線計測に基づくタイヤバースト発生時のドライバ挙動の評価に関する基礎検討, 日本機械学会 第18回「運動と振動の制御」シンポジウム(MoViC2023)
- 安藝 雅彦, 髙𣘺 直希, 堀内 伸一郎, タイヤバースト発生直後の車線維持支援システムに関する研究, 自動車技術会論文集 54(6) pp.1177-1184, (2023) pdf
- 髙𣘺 直希, 安藝 雅彦, 堀内 伸一郎, タイヤバースト発生直後の車線維持支援システムに関する研究, 自動車技術会 春季学術講演会, (2023)
- 髙𣘺 直希, 安藝 雅彦, 堀内 伸一郎, タイヤバースト発生時の運転支援トルクによる車線維持制御の有効性 自動車技術会論文集 54(3) pp.509-514, (2023) pdf
- 高橋 直希,安藝 雅彦,堀内 伸一郎, タイヤバースト発生時の運転支援トルクによる車線維持制御の有効性, 自動車技術会 秋季学術講演会(2022)
- Masahiko AKI, Investigation of Vehicle and Driver Behavior during Tyre Burst using Driving Simulator, Proceedings of The 26th IAVSD International Symposium on Dynamics of Vehicles on Roads and Tracks, (2019)